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限界が近い。

そう感じた僕は、鈍痛の止まぬ歯を忌々しく思いながら未だ開いている歯科を探した。
忌々しいのは痛む歯ではなく、放置した僕自身だ。
これ以上悪くなる事を想像すると、冷や汗が出てくる。

金曜夜でも開いている歯科医院を見つけ、急ぎ向かう。
受付カウンターの向こうでは、書類を整理する歯科助手。
閉まるまでまだ一時間ある。
「歯の痛みが厳しく、飛び込みですが看てもらいたいのですが大丈夫でしょうか」
何か言いかけた言葉を飲み込む表情で、歯科助手は言う。
「保険証はありますか?今日は…もう予約でいっぱいなんですが」
「駄目、ですか」
「聞いてみましょうか」
「お願いします」
「では、保険証を…それと、これに記入をお願いします」

渡された問診表に記入をし、渡しながら再度尋ねる。

「看てもらえるんでしょうか」
落ち着いて、出来るだけはきはきと、威圧感を与えぬよう軽く尋ねる。
その時によっては口を開くだけでも痛むが、今はそこまででもない。

「今…いっぱいなんで……」
首だけで診察室を伺いながら出た言葉は、先と変わらず。
「じゃあ、帰ります」
「…でも痛みあるんですよね?」
「ええ、結構な痛みです」
「大丈夫ですか?」
「かなり厳しいです」
「え…じゃあ……」
「我慢します。お騒がせしました」

日曜は休診、「月曜は午前中のみ空いている」との事だが、その時間は僕は来る事が出来ない。
普段も遅い時間まで開いているが、夜は予約で埋まっているという。
決心が空回りし、鈍痛は食欲を奪っていく。
無言で薬局に寄る。

結局カウンターの向こうから一歩も動かなかった彼女を見た後、様々な鎮痛剤を説明してくれる薬剤師はとても素早く、優しかった。

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